住宅内で意外と事故が多い。 
最も長い時間を過ごし、身も心も緩む場所なので、ケガの確率が高くなるのは仕方がないが、自宅での重大な事故はなんとか防ぎたい。 
実家の近所で屋根雪を降ろしていた私もよく知る人が屋根から落ちて亡くなる事故があった。 
積雪の多い地方で生活をしていると、雪との悪戦苦闘で1日の大半が終わるので、雪の降らない地方で雪が降るニュースが出ると気分が少しだけ晴れるが、雪が原因の事故は交通事故だけではない。 
屋根からの落雪の下敷きになったり、雪下ろし中の転落が頻繁におこる。建物の構造で防げるであろう事故のため、よけいにやるせない。 
事故を防ぐ一番の方法は、屋根雪の重さに対抗させることと屋根に上がらないことになる。 
山間の村落は高齢者の単世帯が多く、毎年、大雪になると必要になる作業のため、ついつい自分の体力や身体能力の衰えを解っていながら、屋根に上がってしまう。 
屋根雪おろしを季節の仕事として、請負ってくれる人も多いが、費用のこともあり、危ないと思っていながら屋根に上がる。 
私も子供の時から冬になると屋根に上がらされていたが、毎年、近所で年齢に関係なく屋根から落ちる人がいる。 
ここ最近20年ほどで、屋根に融雪を導入する例がよく見かけるが、熱源を灯油にしている家がほとんどで、近年の石油高とCO2のことから、今後、取り入れて行くには問題が多い。

まだまだ検討中だが、建物周囲に余裕があるなら、屋根雪を自然落下させる方法が考えられる。ただ、一度に大量に落雪させると危険なので、屋根勾配をつよくして、滑りのいい材料で屋根を葺くことにより、5〜10センチくらいずつ滑り落ちるようにしている。

しかし、たいして多くない積雪でも、雪が落ちる場所は雪山になるので、外壁材への対処が必要となるし、多く溜まりすぎると除雪しないといけないので、対応も検討しておかなければならない。 
次に、積雪に耐えるような屋根の構造にすることで、屋根雪下ろしを極力しない方法がある。当然、大きな梁桁が必要になり、一番弱い軒先部分を強くするために垂木の寸法も大きく、ピッチも細くなるためコスト増になる。 
どちらの場合も、長い時間の経年劣化で効果が低下してくるので、建主さんの理解が必要になる。  

2011.01.08