山間の築80年を超える農家の改修。

改修 / 木造 / 2階建て / 在来工法
所在地 / 福井県大野市 用途 / 専用住宅 家族構成 / 親夫婦+夫婦+子供
敷地面積 / ㎡ 床面積 / ㎡
屋根;越前瓦葺き
外壁;杉下見板,漆喰塗り

工事内容;水回りの更新、省エネ改修(断熱材・開口部の断熱)、老朽箇所の修繕


 

計画前の全景。
福井の典型的な民家の形態でツノヤ(下屋)部分に台所・居間がある。
越前瓦と鉄板貼りの外壁で、特に目立った普及箇所は見られないが、窓開口部は雨雪時に漏水の危険性がある。

計画前の台所と茶の間(畳床)は2室に分かれていて、段差も多く温度差も激しい。
水回り(台所・浴室・便所)の更新に併せて、生活動線のバリアフリーと断熱化を目的とした改修工事を計画した。

キッチン・ダイニングと居間を一室空間にして、老夫婦の日中の生活空間の温熱環境を整えた。
対面キッチンの全面に能登ヒバの羽目板で目隠しの壁を設置している。

キッチンの奥(背面)にトイレ、洗面・脱衣、浴室を配した。
家事動線を短くすること、LDKの冷暖房区画に合わせることでヒートショックの防止対策とした。

無垢の能登ヒバで作った衝立壁は対面型キッチンの隠す部分とオープンに開く部分の調整をしている。

アイランドに近い対面式のキッチンは使い勝手をヒアリングして造作している。背面には家電の配置を考慮した収納を造っている。


キッチンの天板はステンレス、両側面から作業台として使える。

クッキングヒーターと背面収納はリビング側から隠れるように位置を調整している。

居間の南北面をテラス窓にして、明るく風通しのいい室内に改修。

改修部の外壁を杉下見板に変更。