構造材に福井県産材の杉の木を多用している。
杉材は木目がはっきりとしていて、色味は白、白と赤、白と黒、赤、黒と、丸太の違いが色の違いに表れる。
新しい杉材も、年数が過ぎると茶色に収まるが、無垢の杉材の造作では、色を大まかに合わせることも必要とされてきた。
色合わせをしないで、特に構造材をさらしにして、空間を作ろうとすると、色つけをして統一感を出したくなるが、その際に、柿渋で仕上げる方法が杉にはよく合う。
手斧(ちょんな)ではつって仕上げた杉丸太に色調合した柿渋を塗って、色合わせをする。
塗った直後の柿渋の色は、時間が過ぎると赤黒く発色する。
柿渋を塗ることで、はつり目もはっきり表れるので、柔らかい表情になってくる。
柱材も福井県産材として認証されているものを用意している。
この柱は、天然乾燥された材料なので、特に色味がいい。
2020.02.11