三間四面の家
福井丹南地区に建設中の住宅は、梁間が5.4m(3間)で桁行8.1m(4.5間)の母屋部(主屋部)に約1.8mの庇部(下屋部)を4面張りだした構成になっている。
それなら「四.五間四面」と呼ぶ方がいいのかもしれないが、この住宅は桁行に柱を3スパンとしているため、古代の呼称に習えば「三間四面」 になる。
北側の前面道路から、駐車スペースのために7mほどセットバックして建物を配置しても、まだ7m以上の庭を南側に残せる広い敷地で、隣地も同じように余裕のある配置になっている。
クライアント家族は子供2人と共働きの両親で、すぐ近くに住む祖父母と親密な関係にあり、広い意味で大家族といえる。
母屋部は南の庭に面したリビングと主寝室で、越前瓦の屋根にしている。
その四周の下屋部分に、玄関、縁側、収納を配置して、1mを超える庇屋根を張り出している。
先日、快晴の中で行われた地鎮祭では、小さなお子様の参列もあり、はじめての柏手が響き、建物の完成のイメージをまだ更地の中で膨らませた。
工事の進捗状況は、砕石による地盤改良が完了した段階で、まだまだ先は長い。
使われる材木の多くは福井県産材の杉で、伝統的な継手仕口 で組み上げるために、これから「木づくり」に入る。
2018.11.24