色付け_フクイのマチヤ

 
構造材に福井県産材の杉の木を多用している。
 
杉材は木目がはっきりとしていて、色味は白、白と赤、白と黒、赤、黒と、丸太の違いが色の違いに表れる。
 
新しい杉材も、年数が過ぎると茶色に収まるが、無垢の杉材の造作では、色を大まかに合わせることも必要とされてきた。
 
色合わせをしないで、特に構造材をさらしにして、空間を作ろうとすると、色つけをして統一感を出したくなるが、その際に、柿渋で仕上げる方法が杉にはよく合う。 
 
 

 
手斧(ちょんな)ではつって仕上げた杉丸太に色調合した柿渋を塗って、色合わせをする。
塗った直後の柿渋の色は、時間が過ぎると赤黒く発色する。
 
 
 

 
柿渋を塗ることで、はつり目もはっきり表れるので、柔らかい表情になってくる。
 
 
 

 
柱材も福井県産材として認証されているものを用意している。
この柱は、天然乾燥された材料なので、特に色味がいい。
 
 
 
 2020.02.11

 

 木造り_フクイのマチヤ

 
建て方までの時間が限られる中で、梁桁材の手加工を連日進めている。
 
木と木を組み合わせる「伝統的な工法」にこだわっているので、一箇所ごとに、その箇所にふさわし方法を選択し、その方法が最大限の効果が発揮できるように手刻みを行っている。
 
 
 
 

 
丸太の梁が、柱にホゾで差し込まれて、木の栓で止められる加工。
 
 
 

 
柱へのホゾ穴は貫通するので、ホゾ幅が広くなると柱への穴が大きくなり、柱が弱くなるので、その加減が難しい。
 
 
 

 
丸太が軒桁に架かる仕口は、一般的な兜アリにしている。
 
 
 

 
長ホゾを車知栓で止める継ぎ手の女木部
 
 

 
同じ箇所の男木部。
どちらを先に組むかは、建て方の時に報告します。
 
 

 
 長ホゾと栓の組み合わせが一番多い。
機械加工でのプレカットでは、ボルトで止める箇所を、木を組み合わせる工法にしている。
 
木造は、他の工法に比べて、長く保つことに実績があり、これが一番の利点であるので、木を組み合わせる伝統的な工法で、造ることにこだわっていきたいと考えている。
 
 
 2020.02.06

 

 構造材の仕上げ_フクイのマチヤ

 
木造とは、柱や梁に木が使われた建物のことで、これが鉄材だと鉄骨造で、コンクリートでは鉄筋コンクリート造(RC造)になる。
 
木材は当たりが柔らかく、自然な風合いが見た目にいいので、鉄骨造やRC造の建物の内装材に用いられることも多いが、内装材などにどれだけ多く使われても、それを木造とは呼ばない。
 
 
 
 

 
木材は、山に数十年、時には100年を超える自然の立木を、適切な時期に伐採して、運び出し、その丸太から、ふさわしい部材を取り出す。
 
適度に目が詰んでいて、真っ直ぐな丸太からは、真っ直ぐな材料…例えば柱を取り、曲がりがあれば、その曲がりを生かす材料…例えば梁・桁に製材される。
 
 鉄材やコンクリートも自由な形に作ることができるので、長く、太く、細く、自由な曲線の部材を形成できるが、木材では限界があり、元々の木の特徴を生かすように形作ることになる。
 

 
木は素材として、そのまま(木理を生かして)見せることができるので、構造材であり化粧材として使われる。
その化粧材としての仕上げ方・見せ方のバリエーションが、鉄骨造やRC造より多いので、最初の写真の丸太の状態から、どのくらいまで仕上げていくかが、木造建築の見せかたの面白みでもある。
 
 
 

 
今の製材品の多くは、方形の断面で、真っ直ぐ、表面が平面になった木材が一般的で、角材と呼ばれ、角材が木造建築の主要な材料になっている。
 
和風の住宅建築で、時折、わざわざ丸太を使うが、現在のような製材機の無い時代は、丸太を角材にするには、手間が大変で、材料のロスも多い(歩止まりが悪い)。
そのため、小屋裏などの化粧材としての必要性が低いところや、囲炉裏周りなど内向きの空間では、丸太を最小限の加工に仕上げて使われることが一般的だった。
 
 
 

 
最小限の丸太の仕上げの一つに、ちょんな(ちょうな)と呼ばれる道具で、ハツリをしただけの方法があり、100年以上前の古民家の梁・桁に見られる。
木材の表面がデコデコ?した感じになり、角材が定規で引いた線になるのに対して、フリーハンドの柔らかい感じになるので、数年前から、この仕上げに取り組んでいる。
 
 
 

 
組み上げられた木材が柔らかさを見せてくれて、この建物が自然・裏山・里山と繋がっていることがよく解る。
 
 
 
 2020.02.01